開業奮闘記

2013年8月20日 火曜日

その2「大きな波」

「よし、自分のクリニックを作ろう!」と思いたったのは、平成25年1月のことです。
まず思ったのは、自分が開業したい場所にクリニックを作るのではダメだ、ということです。 マーケッティングの観点からは当然のことですが、医療ニーズがないところに無理に開業しても、 自分自身にも地域の方々にとってもいいことはありません。色々情報を多方面から集めていくうちに、 「八尾市にはまだ医療ニーズが満たされていない地域が多い」との情報を得ました。そんなところへ、 ある会社から医療テナント開業の話が飛び込んできました。場所は「八尾市龍華町」、八尾市民病院の近辺ということでした。 まったくそのあたりに土地勘のない私は、まずは自ら現地を歩きました。事前にネットで調べていましたので、 近隣の医療機関の数は把握していました。
「八尾市民病院さんがあって、近くには○○内科クリニックと△△循環器内科クリニックがあって、盛業中のようだけど・・・」
明らかに私の専門科目と競合していますし、もう地域の医療ニーズは満たされているのではないかと思われました。 ただし、目の前には巨大なマンション「メガシティタワーズ」がありました。
「ああ、ここ1500戸ぐらいあるんやったなあ。一つの町やなあ・・・」
このマンションの東棟には医療モールがあり、歯科医さん、整骨院さん、眼科さん、そして私とおなじ内科の先生が開業していると聞いていました。
「どれどれ、どんな感じの医療モールかな?」
2階のフロアに上がります。ホントに八尾市立病院とデッキでつながっています。
歩いて1分もかかりません。
モール内の眼科の先生は、以前私が非常勤医師として勤務していた病院の眼科部長をされていたので、顔見知りです。
「さて、となりの内科の先生はどんなかんじかな?」
・・・と思い隣を覗いてみると、なんとそこには「入居者募集中」の張り紙が!
「!!!!」
非常にびっくりしました。盛業中と聞いていたのですが、そうではなく閉院されていました。その場でテナントの管理会社に連絡をしました。聞くところによると、そのクリニックは開業後1年で院長がご病気となり、閉院を余儀なくされたとのことです。
なんという偶然!まさに何かに引き寄せられるように、私はこの地にやってきたのではないかと思わずにはいられませんでした。
「これは、私にここで地域医療をがんばれ!という神のお導きでは!?」
敬虔なクリスチャンではありませんが、この時ばかりは見えない大きな力が働いて、運命の流れが変わったように思いました。
そこからは、トントン拍子で話が進みました。すでに2件ほどそのテナントでの開業案件があったようですが、クリニックモールの管理会社の方が私の医療コンセプトを重要視して下さり、後から手を挙げたわたしを最優先してくださいました。これも、あり得ないほどの話です。わたしは、ビッグウエイブに乗ったサーファーのような昂揚感を覚えていました。

投稿者 医療法人癒美会 みぞぐちクリニック